St-Paul de Vence (サン・ポール・ド・ヴァンス)

サン・ポール・ド・ヴァンス

7. St-Paul de Vence (サン・ポール・ド・ヴァンス)
ニースとアンチーブの間を山側に車で30分ほど走ると小高い丘の上に教会の鐘楼が見えてきます。コートダジュールで最も人気のある鷲の巣村のひとつサン・ポール・ド・ヴァンスです。嘗ては単にサン・ポールでしたが数多くの同名の町村と区別するために2011年以降は、詩人や歌手が使っていた隣町ヴァンスの名前を付けた村名になっています。16~17世紀の家々が並ぶ路地には最新のファッションを飾る店や彫刻、絵画、オブジェなどを展示するアートギャラリーが軒を連ねています。多くの観光客が満ち足りた様子でカフェの木陰で憩っています。村を囲む城壁に腰掛け南を眺めると彼方にグランモットのリゾートマンション越しに紺碧の地中海が輝いています。イブモンタンが結婚披露をし、シャガールが20年暮らし墓もあるまさに風光明媚な芸術村です。

人気の鷲の巣村サン・ポール・ド・ヴァンス 城壁に座ると遠く地中海が見える 村中がアート作品展示場 ねこ 村のペタンク広場にこの作品 住民と作品の距離は極めて近い 村で最初に出会うアート作品

この村のはずれにあるのがマーグ財団美術館(Musee Fondation Maeght) です。
パリに画廊を持ち画商でもあるマーグ夫妻が近・現代の芸術作品を誰でもが自然の中で鑑賞できるようにと親交のあった芸術家たちと共に作った美術館です。1964年7月の開館式で当時の文化相アンドレ・マルローが「未だ嘗てない試みがなされた」と賛辞を述べた通り、美術館の建設工事中から彼らは建物と周囲の庭園・自然環境に調和するよう作品を制作・設置したのです。「歩く男」達のジャコメッティの中庭、彫刻・オブジェにあふれるミロの迷路、シャガールの壁面モザイク画、ブラックの泳ぐモザイク魚のいる池と白い鳥と紫葵のステンドグラス等などどれも周囲にマッチしています。

コルビジェの弟子スペイン人ホセ・ルイ・セルトの設計 S.P.d.ヴァンスから坂道を15分ほど歩くと到着です ミロ迷路の入り口の番人? ブルガリア人梱包の芸術家クリストの石室墳墓 ジャコメッティ、ミロ、シャガールを独占です。何故か嬉しくなります ミロ ステンドグラス 楽しくなるミロと後ろはクリストの墳墓 ミュージアムショップ外壁のシャガール ミロ 雲の位置も考えていたのでしょうか?  ブラック 白い鳥のステンドグラス なるほど、建設中に制作したブラックのモザイク魚 マーグ夫妻の望みの通り地中海松の林の中に作品が

メモランダム:村は芸術作品であふれています。道の中央に猫(の像)がいたりダンスを踊る女性(像)がいたり加えて思い思いの作品を飾るギャラリーが軒を連ねています。多くの観光客はここで思いを遂げたようです。ここから案内も十分でない坂道を15分歩くマーグ財団美術館には驚くほど観覧者がいません。でも正面入り口に近づいた時、いい処に来たと確信します。村とは異なり静寂の地中海松林の中、緑の芝の上に作品がどうぞご覧くださいと展示されています。館内ではミロ、ジャコメッティ、シャガール、ブラック、レジェ・・・が間近に独占鑑賞でき何故か嬉しくなります。マーグ夫妻の多くの人に自然の中で自由に作品鑑賞をとの考えから美術館はイベントでの利用もできます。2018年ルイ・ヴトンのファッション新作発表会はここで行われました。
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